今の世の中に必要な考え「与えて貰いたければ、与える事を考えよう」空海
「春に種まきをしなければ秋に収穫できないのと同じように、善行を行わなければ、幸福を収穫する事は出来ない」
こんな話があります。
あるところに大変貧しいマッサージ師がいました。あるお寺の住職に「どうしたら生活が楽になるか」と尋ねたところ、住職は次のように答えました。
「これから百人にタダでマッサージをしてあげなさい」
マッサージ師は、さっそく実行に移りました。ところが十人やっても二十人やっても、暮らしはいっこうに楽になりません。
タダで行っている為、ますます貧乏になるばかりです。しかし、住職の言いつけを守り、三十人、四十人、五十人と行っていくうちに、状況が変わっていくようになりました。
「いつもタダでやってもらうから申し訳ない」と、お米や野菜をくれる人が現れるようになったのです。
そして、七十人を超える頃には衣類や布団までくれる人が現れ、百人目が終わるころになると、お金を貰わなくても衣食住に困らないだけの生活が十分送れるようになったのです。
この話にもある様に、与えて貰いたければ、まず自分が与える事を考える事です。求める心を捨て、尽くす親切心に切り替えることです。
すると、宇宙という大地に幸福の種子をまくことになります。その結果、いづれはまいた分の幸福の実を刈りとることができるようになるのです。
今の時期だからこそ、この言葉を噛みしめたいものです。2020/5/4